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大丸松坂屋百貨店のヴィジュアルアイデンティティのクリエイティブディレクションを担当致しました。2025.12.25 News

株式会社大丸松坂屋百貨店は『百様図』と名付けたヴィジュアルアイデンティティを策定しました。
TAKT PROJECTは、同社ブランディング戦略室発足より程なく伴走のご縁をいただき、本プロジェクトのクリエイティブディレクションを担当しています。
デザインは日本デザインセンター三澤デザイン研究室によるものです。
 
 
 

大丸松坂屋百貨店のブランディング




 

 
資料提供:一般社団法人 J.フロント リテイリング史料館
 
 

バラバラな状況をブランドとしてどのように捉えるか


大丸は1717年松坂屋は1611年に、それぞれ呉服屋、呉服小間物問屋として創業し、2007年に経営統合後、2010年に「大丸松坂屋百貨店」が誕生しました。経営統合後も 「大丸」「 松坂屋」それぞれの屋号のビジュアルアイデンテイティは継続して使用され、全国主要都市15の店舗は、その地域と深くつながることで、その場所でしか生めない文化をお客様と創りながら、独自の個性を追求していました。そのバラバラな状況をブランドとしてどのように捉えうるか。そのような問いから本プロジェクトが始まりました。
 
 

「本店の無い百貨店」というオリジナリティー


ブランディング戦略室と共に、店舗や本社で働く多様な皆さまへのインタビューやワークショップなどを行なっていきました。その結果、バラバラなこの状況は「本店の無い百貨店」と形容することができ、マイナスではなく、むしろ大丸・松坂屋の社会に対する存在意義になると考えるに至りました。時代の流れによって価値観が大きく変化する現代社会にあって、「バラバラである=多様である」事は、これからの社会にとっても示唆的な存在になれるはずです。
 
 

 
 

デザイン指針の策定


「本店の無い百貨店」として、それぞれの地域との深い繋がりから生まれる姿は違って当然です。 一方で、バラバラであれば全てが良いわけではないはずです。共生するがゆえに、植物が多様に美しくあるように、その根っこが土壌でつながり合う姿を理想としました。その指針として、ブランディング戦略室と共に4つのデザイン指針「歴史へのまなざし:歴史のバトンを高めて継なぐ」「土着へのまなざし:足元から見出す表情」「移ろいへのまなざし:心が色づく瞬間へ」「気持ちへのまなざし:温度ある所作」を策定しました。これは、目に見えるデザインのガイドラインではなく、形にする以前の営みの指針として、大切にする価値観を定義したものです。
 
 
 
 

「百様」というアイデンティティ




 
 

百様図というヴィジュアルアイデンティティの誕生


この大切にする価値観を形あるものとして表現するために、日本デザインセンター三澤デザイン研究室に参画を依頼しました。さまざまな議論の末、新しいヴィジュアルアイデンティティの必要性が浮かび上がりました。大切にする価値観と、お客様一人ひとりの価値観が重なりあい、豊かで美しい調和が生まれる様を「百様」と名付けられ、「百様図」と呼ばれるヴィジュアルアイデンティティが、日本デザインセンター三澤デザイン研究室主宰 三澤遥氏のデザインによって生まれました。
 
百様図はどこにでもある紙という素材と、丸と四角という単純な形を重ねることで、つぎつぎと模様が生まれるシンボルです。紙を一枚ずらすだけでぱっとあらたな模様が現れ、見る距離や角度によっても無数の模様を見出すことができます。変化し続けるシンボルであり、形を固定しないビジュアルアイデンティティです。「足元」にあるような単純な形、「歴史」にある色を構成し直した姿、「移ろい」で生まれる固定しない表情、「温度」を感じる紙という素材づかいは、4つのデザイン指針が見事に可視化されたものです。
 

特設サイト:https://www.daimaru-matsuzakaya.com/vi


 

 
 
 
 

大丸は35年ぶり、松坂屋は23年ぶりにショッパーを一新



 

 

出発点としての包材の一新


「百様図」を用いて、大丸は35年ぶり、松坂屋は23年ぶりに包材(ショッピングバッグ・包装紙)のデザインも一新されました。包材の一新は、百様を具現化すること、お客様とともに新たな価値を共創することの出発点です。TAKT PROJECTも、ブランディング戦略室との伴走を継続させていただいております。掲げた姿を具現化し「百様」の姿に向けた具体的なプロジェクトについて、ぜひ今後もご期待ください。
 
 
 

[ VI Design Team ]
Supervision : 川島 蓉子、 砂原 朝美
Creative Direction : 吉泉 聡 / TAKT PROJECT
Art Direction : 三澤 遥
Design : 日本デザインセンター三澤デザイン研究室 (佐々木 耕平 、鈴木 正樹 、山口 敏生)
Copywriting : 長瀬 香子 / 日本デザインセンター
Photography : 北村圭介
Web Development : mount inc