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均衡をデザインする

しなやかなニット生地が、ぎりぎりのバランスで自立する作品です。
熱をかけると収縮する「熱融着糸」を編み上げ、熱によって硬化する特殊な生地の開発により、この形は生まれました。金属のフレームを生地に押し当てて部分的に熱すると、そのフレームに沿って布は硬く収縮します。しかし熱がかからない部分は柔らかいままのため、布ならではの柔らかい質感と、構造的な支持体が同居しています。外側に広がろうとする布のふるまいと、それを支える構造が釣り合うその姿は、開花間際のツボミの生命力と、外界との均衡状態とどこかリンクします。今まさに花開こうとするツボミのように、柔らかくも強い存在感をまとう作品です。

本作品は、TAKT PROJECTが企画・キュレーション・クリエーティブディレクションを担当、また、一作家としても参加した展覧会「 WHAT’S KNIT? 展 -これが、ニット。これも、ニット。」にて発表した作品です。

WHAT’S KNIT?