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情緒的に機能する

日本一の繁華街である銀座に、ユニクロ日本最大のグローバル旗艦店「UNIQLO TOKYO」(内外装設計:ヘルツォーク&ド・ムーロン)がオープンした。1階から4階を貫く大きな吹き抜けが特徴であり、吹き抜けを見上げる最も象徴的な1階中央部分に「LifeWear SQUARE」と名付けられた展示スペースが設けられている。ユニクロのコンセプトであるLifeWearを表現するエリアであり、そのコンセプトをお客様にわかりやすく伝える場が「LifeWear SQUARE」だ。その初の展示として、ユニクロの代表的シリーズ"AIRism"をテーマとした展示を担当した。
AIRismが持つ機能性は、ユニクロと東レとの協業、つまり糸から開発する事で生まれている。そんな背景を大切に、糸から生まれていく「風合い」「通気性」「吸水速乾」の3つの機能性と、糸から生まれていくストーリーを体験できる展示を目指した。細かな粒を生地の上で滑らせ、なめらかな「風合い」を体験できる、ジェットスライダーのような展示。生地越しに風を吹かせ、帆船を勢いよく走らせる「通気性」を体験できる展示。水滴を落とし「吸水速乾」を体験できる、水打ちされた石庭のような展示など、AIRismの特性を「涼」を感じる表現とともに体験できる実験展示とした。また、糸のコーンに直接印刷を施し、糸のコーンをそのまま展示のサインとするなど、普段なかなか目にすることのない原材料を、展示のポイントに据えている。
機能だけではなく、それが生み出される背景、そして、それがもたらす情緒的な価値を感じることができる。そんなAIRismのストーリーを体験できるこの展示は、LifeWearがもたらす快適な日常の一端を表現する展示である。